梅雨の晴れ間。太陽が出れば、それはそれで暑い。線状降雨帯とか聞きなれない言葉が、大雨にテレビから聞こえて来た。積乱雲が次々沸き起こり大雨をもたらす事象のようだ。なかなか自然の猛威は止められない。
(竹琴 二弦琴 糸は絹糸)
七夕の今日、竹琴(ちくきん)を聴いた。この琴は名の通り竹で出来ていて、竹を半分に切ったものに弦が張ってある。その弦も2本。竹琴は、3世紀から7世紀の古墳時代に使われていたものという。弾琴楽人埴輪(楽人が膝の上にこの琴を置いて弾いている姿の埴輪)が発掘出土していて、古代に使われていた琴というのが分かる。
(耳に優しい響きの音色)
「竹の民族と文化をさぐる」という講座にちなんで、ゲストに竹琴奏者をお招きされていたのだけれど、七夕の日ということもあり、「かぐや姫」と万葉集からの曲との2曲を演奏された。琴の音が普通に知っている音より、優しい感じがしたし、弾きながら歌う声も、凛と張りのある声で、耳を澄まして聴きいった。弦の本数が少なければ少ないほど演奏技術も難しいものだろうと思う。
(雨に濡れたノウゼンカズラ)
それにしても、そんな古代にもやはり音楽があり、限られた人だけかもしれないけれど、それを楽しんだり、何かの儀式、祭祀などに使われたのだろうと、想像したりすると、古代の人の暮らしも、何だか身近にも感じられてくる。
別に日本古来からある琴は倭琴(わごん)といい、6本の弦で、弥生時代から奈良時代にかけての遺跡から発掘されているという。13弦の現在につながる琴は、奈良時代に唐から伝わったものという。お琴は私の実家にもあった。幼いころ年の離れた長女の姉が、お琴を習っていたのを覚えている。「ツーン テン シャンー」とか言ってたのかな(笑)。
(もう紫陽花も終わりに)
竹琴のゆるりとした、穏やかな響きの音を聴き、忙しない日々を忘れ、もっと聴いていたい心持になった。
(今日の収穫)