令和元年の連休後半は、五月晴れに恵まれました。令和はまだ馴染みませんけれど、そのうちには慣れていくのでしょうね。
藤の花を訪ねて、兵庫県丹波市市島町白毫寺の九尺藤を見に行きました。道中はそんなに同じ方面に行く車もなさそうな感じで、そんなに混雑はしていないだろうと甘い考えをしていましたら、なんのなんの駐車場はいくつもいくつもあって、観光バスも沢山到着していました。まぁ、時期ですから、誰でも見に来たいと考えるのは同じ何ですね(笑)。
(兵庫県丹波市市島町 白毫寺 一番手前の駐車場に止めたのでお寺までかなり歩きました。)
藤の花には思い出があります。我が家をン十年前建てた時に、庭に藤棚を造っていました。白い藤の花で、房の短いタイプのものでしたけれど、それを造ってくれた庭師のお爺さんが毎年剪定したり棚を直してくれたりしたのですが、お年だったしそのうち来なくなり、十年くらい経つと家に手を入れることになったりして、藤棚は取り壊しとなりました。これもン十年前のことですけれど。
(白毫寺入り口 拝観料300円)
(この階段を上がると藤の花が・・・)
藤の花にはクマン蜂のような大きな蜂がいつもやって来て、花の蜜を吸います。羽をブンブンいわせながら、飛び交っていました。その頃はポインター系の犬もいたし、住んでいた私達も若かったですし、庭も若い雰囲気でした、今思えば(笑)・・・。春の今頃、藤棚に花が咲くのを楽しみにしていましたけれども、今ほど植物の世話をしたりとかは、全く無かった私でした。子供に手がかかっていたのでしょうね。
(広場いっぱいに長く藤の棚があります。)
705年に法道仙人により開山されたという天台宗のお寺、白毫寺は、織田信長の命による丹波攻略で、明智光秀が何度も攻撃をしてきた所らしく、最後には焼けてしまったようです。入り口を入ると、本堂がこじんまりとあります。そこを奥の方に出ると階段を上がっていくのですが、上がるとそこは後ろに山を背負った広い場所になっていて、藤棚がL字型にぐるりとめぐらされていました。
藤の花の柔らかい薄紫色が、ずーっと繋がっています。九尺藤、ニメーター以上にも房が垂れるのでしょうか。そこまでの長さのは見なかったような気がしますが、長く美しく咲いていました。蜂もブンブン飛び交っていました。しばらく藤を鑑賞して白毫寺を後にしました。駐車料金は無料だったので、私の印象もさらに良くなりました。
蛇足ですが、来年の大河ドラマは明智光秀が主人公の「麒麟が来る」だそうですから、長岡京市、亀岡市、福知山市などにスポットライトが当たりそうですね。
(シャクナゲが咲いていたり、池があったりのお庭もあります。)
帰り道では、三塚史跡公園という所に立ち寄りました。ここは白鳳時代に三塚寺が廃寺された跡地、ということで史跡公園に整備された所のようでした。白鳳時代とは、七世紀後半あたりの時代です。
(三塚史跡公園)
(西塔、金堂ね東塔にもこのようなプレートがあります。)
金堂と東塔、西塔があった場所に、礎石がいくつか残っていたというのですが、残っていた石が基壇の上にありました。何てロマンあふれる場所でしょう。こんな場所を訪ねる人もあまりいないような感じでしたが、平城京に都が遷る前の時代に、こんな奥まった所にまで寺があったというのが、不思議に思えます。静かな公園内、金堂の建っていた上に上がり、辺りを眺めてみましたが、見晴らしも良く気持ち良かったです。
ついでに牡丹を咲かせているお寺があるので、そこへも回りました。いつも向日市の牡丹の寺、乙訓寺へ見に行くのですが、南丹市八木にある龍興寺も、梅園があり沢山の梅が咲ききれいですが、牡丹もあります。細川勝元により建立された寺で、竜安寺、龍澤寺、この龍興寺が京都の三龍寺と言われているとか。
乙訓寺ほど沢山は有りませんが、あでやかな牡丹の花には牡丹の美しさがあり、どこに咲いていても存在感がありますね。藤の花のやさしさ、牡丹の重量感溢れる美しさ、きれいな花々を今日は堪能しました。