嵯峨嵐山に新しい美術館が十月からオープンしました。渡月橋の桂川沿いに建った福田美術館です。今日はいいお天気、月曜日ですが、ここの美術館はやっているので行ってきました。
(JR嵐山駅)
JR嵯峨嵐山駅で降りてメイン通りをあるきますが、この辺りも様変わり。朝のうちはそれほどでもありませんでしたが、昼になると観光客で歩道もいっぱいになります。道すがらのお店も、昔ながらの店がなくなり、こじゃれたカフェになっていたり、土産物屋も外国人目当てのような店構えになっていたり、変化しています。
まだ秋のモミジの観光シーズンではないので、これでも観光客の賑わいはマシなほうでしょう、シーズンになると歩くのもゾロゾロ大変です。カメラを持っているので、私もまるで観光客気分(笑)。渡月橋を渡らずに右に曲がります。
(渡月橋)
福田美術館は、まわりの景色にマッチするような建物で、真新しいきれいなエントランスで受付嬢からチケットを購入し、細長い階段を上がっていくと、ギャラリー1の部屋があります。中は薄暗くなっていて、外光が入らないようになっています。まず竹内栖鳳のライオンの絵があります。栖鳳といえば、近代京都画壇の最高峰といわれ、動物の絵が優れているとの評価のある画家です。
(竹内栖鳳)
(竹内栖鳳)
横山大観、菱田春草、伊藤深水など、日本画壇の代表的な方の軸や屏風。また竹久夢二の絵もありました。特徴ある夢二の女性の顔、雰囲気のある絵です。
(伊藤深水)
(竹下夢二)
二階に上がるとギャラリー2の部屋。ここは江戸時代の円山応挙、葛飾北斎、若冲などのみごとな作品がありました。なかでも若冲の墨絵の鶏図の屏風絵は、躍動感に溢れ、白黒なのに色を感じさせるほどの鶏の姿でした。鶏を描かせたら若冲の右に出る者はないくらいずば抜けた描写力の若冲ですから。
(葛飾北斎)
(伊藤若冲)
(若冲)
(円山応挙)
パノラマギャラリーという小部屋にはシャガールの大きな絵とマリー、ローランサン
の絵など数点がありました。写真はノーフラッシュでオッケーですが、コンパクトのカメラで自動で撮っていたんですが、暗いのでちゃんと撮れない感じです。
(シャガール)
(マリーローランサン)
美術館の喫茶室からの眺めは最高です。コーヒーを飲みながら・・・。今日の美術館はすいていました。
美術館を出て、渡月橋を渡り、中之島とは反対方向の川岸を少し散策しました。奥のほうには高級ホテルの星のやがあるようです。そこへ行く星のやの舟がお客を運んでいました。景観保存地区の中にあっても、ホテルが福田美術館の側でも建設中でした。リバーサイド、桂川、渡月橋が眺められる景観の場所は、何よりの立地なんでしょうね。
(対岸からみた福田美術館 正面の建物)