秋晴れにつられて、重要伝統的建造物群保存地区になっている、南丹市美山の萱葺きの里に行ってきました。一年に一度くらいは訪れている美山。ここはまるで昔話の世界のような光景がひろがっている集落です。駐車場あたりから見える景色です。
駐車場を後にして道から見ると、集落は遠くに見えます。
畑には蕎麦の花が咲き残っていたり、その向こうに集落が見えてきます。
少し小高い撮影スポットと書いてあるところからみる景色。沢山の萱葺き屋根がみえます。美山地区には250軒もの萱葺きの家が現存しているとか。そしてこの写真のところは知井地区の「かやぶきの里」と呼ばれているところです。下の道を真っすぐ歩いて行きます。もう今は見られなくなった赤いポストがありますね。
高台の後ろには由良川が流れています。ススキも白い穂を青空にきらめかせていました。
まだ紅葉には早いのですが、ちょっとだけ赤くなっていた木と後ろのススキ。
坂道を上がっていくとそちこちに萱葺きの家が点在しています。この萱葺きの里が素晴らしいのは、そこに現在も人が住んで暮らしているというところです。民族資料館では家の内部が見れますが、普通の現代の生活をしている萱葺きの家の中は、見学することはできません。外側から、そのたたずまいを見て歩くわけですけれど、本当にノンビリした気持ちになります。歩いている時にも、郵便配達のバイクがあっちの家こっちの家と配達していて、おとぎ話ではない暮らしを感じました。
ちいさな藍美術館というのがみえたので、入ってみました。この家はこの地区で最も古く260年前に建てられた家ということでした。今の住人は40年前にこの家に越してこられた藍染めの作品を作る方でした。工房も見せていただき、ちょうど藍を建てているところを見ることができました。藍は発酵させるらしいのですが、そのことを建てるというのですね。私も草木染などをお遊びでしたりしましたので、藍にも興味が湧きました。
二階にはここの方が集めた藍の作品などが展示されていました。
天井です。
その藍美術館を出てから、また歩いて住宅の周りを見学します。お昼になって見学者も増えてきました。しかし、ここでは全く密にはなりませんし、大丈夫安全です。周りを囲むように山々、木々からフィトンチッドがたっぷり出ています(笑)。
萱葺きの厚さ。
萱葺き屋根の葺き替えなど、住むには大変なこともあるでしょうが、こうしておとぎ話の昔の住まいが残されているのは、素敵なことですね。萱の屋根の耐用年数は今では15年前後といいます。ちなみに萱というのは、萱と言う植物があるのかと思っていた私ですが、萱というのはススキ、アシ(ヨシ)、チガヤなど長い茎を持つ植物の総称だということでした。
集落を後にして、途中で見た「蓮如の滝」を見に行きました。看板の横に、バラ苗販売という魅惑的な看板を目にしてしまいました。滝の次はバラ苗だっと決めて滝へ向かう足どりは弾んだのでした。
道路から畑を突っ切って突き当りまで行きます。
美山には以前バラ園がありました。そこへは何回か春や秋に来たことがありましたが、今は無くなっています。バラ苗の売っている所を見つけると、そこのオーナーは以前そのバラ園で働いていたとか・・・。1人で切り盛りしているバラ苗屋さんでした。もう売れ残りしかないですとのことでしたが、せっかく来たことだし、記念に?一つ買って帰りました。まだ蕾持ちの花ですが、また春が楽しみになりました。