晴れ上がったバスツアー日和、受講している講座の仲間と若狭の遠敷へ行って来た。この講座からは時々神社や日本の古き事を訪ねたりするツアーを行う。
今回は福井県の小浜市、遠敷。遠敷とはなんとも読みにくい地名だが、丹生(古くは水銀のことをさしていたという)。この辺りは水銀が取れたという。水銀はその昔は石棺の内側に塗られたり、奈良の大仏にも水銀が使われていたという。今より貴重な鉱物であったのであろう。もとは小丹生と表されていたが、奈良時代に漢字二文字にすることとなり遠敷となったという。
(若狭姫神社)
二月に行われる東大寺のお水取り行事、お水取りが終わると春が来るといわれ、全国的にテレビのニュースで必ず取り上げられるので、ご存じの方も多いと思う。そのお水取りの水は、若狭から水送りの儀式が毎年行われていて、その場所がどのような所か見学に行って来た。
(横にある池の傍の木々にモリアオガエルの泡巣を見つけた。初めて見たので驚いた。沢山あった。どれだけ卵が孵るのだろう。しばらくカエル談義に花が咲く)
若狭の神宮寺は、その水送りが行われる寺である。寺でもあるが名前の通り、神宮とあるのは神道も祀っていて、神仏混淆の今では珍しい寺。秀吉による寺領没収や明治の廃物稀釈で、堂塔が衰退したという。
(この寺の僧侶が本堂に上がらせてくれて色々説明をしてくれた。趣のある本堂)
(閼伽水の湧いているところ)
東大寺の二月堂の修二会に閼伽水を送るといういわれになっていて、毎年三月二日に東大寺に送る香水の神事が行われ、遠敷川の中流の鵜の瀬に神宮寺から松明行列が続き、鵜の瀬に香水を流される。これは古来より若狭と奈良は地下でつながっていると信じられてきたことよりきているという。
(鵜の瀬 ここまで神宮寺から松明行列で閼伽水を送る送水神事がおこなわれる。)
東大寺のお水取りにはまだ行った事はないが、古くから続いているそういった行事には、また一段と興味がわいてきた。
(御朱印張を持っていくのを忘れたが、朱印をもらった。)
(バスの車窓から 若狭の海と田植えされた田んぼ)