ここのところ秋晴れ、爽やかな日々が続いている。ホトトギスも盛りだ。茶花にもなり竹筒などに挿してあるのも風情があるが、群がり咲いているのも地味な花ながら雰囲気がある。増えすぎるので時々間引いたりしているけれど。
車で裏道を通ったら、川沿いに せいたかあわだち草が、ススキと入り乱れ咲いていた。黄色い せいたかあわだち草は、遠くからでも目立っている。
せいたかあわだち草は、昔草木染めをやった時にこれでウールのスカーフを染めたことがある。確か花も葉もグツグツ煮て色素を出して染めたと思うが、臭いがとてもキツかったのを覚えている。けれど染め上がった色は、きれいな辛子色で、嫌われ者の せいたかあわだち草からとは思えない、いい感じのものになった。
その当時は、枇杷の樹皮や、色々な木の皮、野草などで染めをやり、思いがけない色が出るのが面白く楽しかった。
辛子色のそのスカーフは今は亡き母にプレゼントしたのだった。玉ねぎの皮で染めた赤茶のスカーフは、今でも私が使っている。
ススキも白い穂を風に揺らし青空に映えていた。